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最近、ワイドショーやニュース、週刊誌といったメディアでは、
お笑い芸人と、その所属会社の話題で持ち切り。
当然、されるべくして非難されているのは間違いなく、
双方の言い分も、それぞれあることもわかります。

さて、本日私が言いたいのは、
この出来事をただ傍観者として、ただ好奇心で、という気持ちで
見ていてほしくないということです。
彼らがどうとか、という話ではなく、
我々一般人の会社でも、当然起こりうることをわかってほしいというお話し。

元の原因は、芸人の脇の甘さと、問題が発覚した際のウソ。
ましてやSNSなどを通じて「自分は無罪」と発言したあとに、
「ごめんなさい。うそでした。」は、
会社側からしたら、「そりゃないでしょ。」という感じ。

でも、一般の会社でも、ミスをした社員が ” 叱られたくない ” という思いから、
嘘を言ってしまうことだってあるわけですよね。
経営者はそこを理解して、常に動かなればなりません。
最悪の事態があり得ることを想定し、その事態に備えるぐらいの
用心深さが必要です。

ましてや、今回、
言葉の不足や質疑応答のまずさから、随分とたたかれてしまった社長さん。
経営者たるもの、もっと明確に物事が伝わるよう、
常日頃からコミュニケーション能力を高めていなくてはいけません。
自分が偉くなってしまうと、言葉を丁寧に発することさえできなくなるようでは、
経営者としての資質を疑われます。
さらに、公の場で【泣く】なんて・・・。

こちらの社長さん以外にも、
某有名企業の、全く関係のない社長さんなどが、
安易にSNSで意見を述べ、炎上というパターンも気になります。
なんで、自らそんなところに飛び込むのですか!!
その社長さんは、度々メディアで炎上→謝罪を繰り替えしており、
学習能力を疑ってしまいます。
「これは宣伝、戦略」とおっしゃるならば、
確かに炎上商法というものもありますから、仕方ないとして、
そうでないならば、リスク管理があまりにもお粗末。

でも、考えずに「発信」ということ、結構やっちゃってませんか?
社長ともあろう方が、メディアで
「胃が痛い」「お金について」「従業員がミスした」「お客さんがクレームを言ってきた」
などといった書き込みや呟きは、するものではありません。
今回の場合、さらに関係ないのに ” 飛んで火に入る ” とか・・・
ほんと、ありえませんよ。

リスク管理の甘さを露呈するだけです。
自らの能力や考えの甘さを、世に知らしめるだけです。
自らの発信が、世間に、会社にどのような影響を与えるのか、
経営者はしっかりと考えなければなりません。

そして、こういうことがあると、
「まさか」というところから、さらなる問題が勃発しがちです。
前に続けと、次から次へと不満を持った人たちがやってきます。
そんなずるいこと、と言うかもしれませんが、
それが人間なんです。
人間だからこそ、みんなそれぞれの考えで動くわけです。
それが、一つのきっかけで動きだすことは、普通にあることなのです。

できる経営者の方は、そこまで先を読みます。
目の前の問題から付随する、新たな問題の可能性。
一つ事が起こったということは、そういうこと。
自らの行動を顧みて、会社の状況を把握して、
まず、何を行うか。
失敗とかしていられないのです。

コンプライアンスをしっかりし、
まずはこういった問題が起こらないように環境を整えること。
自分の会社では ” 起こらない ” ではなく、
今の時代、どんな危険だって潜んでいるのだという慎重さを持ってほしい。
従業員の方も、自分の行動が会社の規範に反すれば、
厳しい処罰があるということを肝に銘じておかなければなりません。
世の中、他人事で動いていますが、
これは自分たちに降りかかる可能性のある一例を、
たまたま大手企業と人気タレントが引き起こしてみせただけなのです。

どうぞ、心して見て下さい。


~2009.1.17~ 人の命を守ったプロの仕事

朝、タイマーでテレビがついた。

衝撃的なニュースが耳に聞こえてきて、目が覚めた。

「アメリカで飛行機が川に墜落」

第一報はこんな感じだった。
しかし、すぐにニュースの内容は、乗客全員の無事を伝える。

「全員助かったんだ。ああ、良かったな。」
そう思った。

数時間後、ニュースの詳細がネットなどでも見られるようになると、
今回の不時着での全員の無事は、かなり奇跡的な例らしい。

何はともあれ、機長のお手柄と、世界が彼をたたえている。
冷静な判断、高度な技術、そして、何よりも、
乗客が全員非難したかを二度も機内を見回って確認した責任感。

全員無事の裏側には、こんな機長の行動があったわけだ。

最近、カウンセリングや日常業務の中で、自分も勿論含めて、
こういったスペシャリティの持ち主が意外にも少ない事を実感する。
プロの仕事をしている人が、世の中に、果たしてどれだけいるのだろうか。

特に、責任感。
技術やスキル、その場での立ち回りはうまくできても、
最後の最後まで、責任をまっとうできる人は多くない。
顧客を大切にし、的確なサービスを提供し、
そして、仲間や部下を守り、
それらがすべて融合した結果、
仕事の価値は最高レベルに達する。

あなたのまわりには、そんな事を意識しながら働いている人がいるだろうか。
一緒に仕事をするだけで、喜びを感じられる仲間がいるだろうか。

少しだけ、この機長の周りの人が羨ましく感じられた・・・。
まさにこのフライトメンバーは、この機長の元で働けた事を
誇りに思っている事だろう。

これぞプロの仕事なのだ。
プロの仕事とは、時にこういう感動を生む。
売上も大切だが、常に仕事の中に感動があるからこそ、
働くことは素晴らしいのである。

自分はまだまだだなあ。

もっともっと、プロに近づきたい・・・と、感じた一日だった。